京都に行きたい

 友達が同志社大学に合格したと聞いた時、いいなあ京都、と思った。京都の生活はどんな感じだろう。たぶんそんな変わらないはずだけど、なんだかそこに帯びている空気が他の都道府県とは違う気がするのだ。

 僕が思う京都の良さは、古き良き文化と都市としての街並みが両立しているところだ。たとえばほら、碁盤の目が今でも残っているじゃないですか。そして歴史の教科書に残っているような建築物があって。でも、普通にビルとか駅とか建っている。それが同じ府の中にあることが、とっても変で面白い。小学生のとき修学旅行で訪れて以来京都には一度も行っていないから、憧れや「行きたい!」という気持ちが勝手に高まっている。

 京都良いなあと強く思うのに、いざ「何したいの?」と聞かれると困ってしまう。観光地巡りも楽しいはずだけど、その歴史を知らない分にはそんなに楽しめなさそうだし。正直なところ、京都に行ってしたいことは「お茶屋さんで抹茶アイスを食べたい」ということと「古本市に行きたい」ということぐらいだ。イメージを説明すると、外に長方形の椅子が並んでいて、和傘がかかっていて、歩行者なんかを眺めながらアイスを食べる。粋というか、風流というか。あと古本市って夏にしかやってないらしいけど、どうなんだろう。僕は下鴨の古本市に行って、ハンカチで汗をぬぐいながら見たこともない本、ずっと探していた本に出会いたい。

 京都の名所の数が登場する、小沢健二の「夢が夢なら」のミュージックビデオも好きだし、森見登美彦さんの「四畳半神話大系」や「夜は短し歩けよ乙女」も京都の情景を想像しながらページを捲った。

 文化にはしばしばありがちなんだけど、ちらりとだけ見たものをこちら側が勝手に解釈して勝手に理想的な姿に見てしまうのは気を付けたい。未だ実態を見ない京都の姿。お金を貯めて長期休暇のときにでも早く訪れたい。Twitterのフォロワーさん曰く、夏は結構暑いらしいから、熱中症対策だけは怠らぬように。余談だけど、その友達は彼女がいるから、なるべく二人の時間の邪魔をしないように気を付けないとなあと思う。その彼女さんは文学とか映画に詳しいらしい(サンテグジュペリの「星の王子さま」の英語版を持っていると聞いたときには笑ってしまった)ので、喫茶店で三人でいろいろお話してみたい気持ちはあるけれど。今はとりあえず、節約だな...。